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インプラント治療ができないのはなぜか?

[ 目次 ]


インプラント治療は、失ってしまった歯の部分に天然の歯と同じような機能を取り戻すことができる、魅力的な治療法です。


しかし、持病のある方やお体の状態によっては、インプラント治療ができないケースもあります。

持病の治療をコントロールすることで、インプラント治療が可能となることも多いため、事前に綿密なカウンセリングをさせていただきます。


本記事では、インプラント治療ができない場合の対処法について詳しく解説いたします。


インプラント治療ができないケース

持病をお持ちの方や妊娠中の方など、インプラントができるかどうか気になる方も多いようです。


治療で注意しなければならない代表的な病気や適正年齢について、詳しく解説いたします。

未成年の方、高齢の方(年齢制限)

インプラントは何歳から何歳までできるのか、疑問に思う方がとても多いため、インプラントの年齢制限について、まずは何歳から可能かをご説明します。

インプラントは何歳から可能か

概ね20歳以上と考えるのが妥当です。


インプラントは、顎の骨に穴を開けて直接埋め込む治療法のため、まだ成長途中にある未成年の方は、基本的にインプラント治療の対象外となります。


成長段階にある未成年の方は、歯並びや噛み合わせ、顔の歪みなどのトラブルにつながる恐れがあります。

そのため、顎の骨などの成長が落ち着いてから治療を始めることをおすすめします。

インプラントは何歳ごろまで可能か

基本的には、インプラント治療に何歳までという年齢制限はありません。

高齢の方ほど、失った歯をインプラントで補完したいと考える方も多く、インプラントの需要も高くなります。


歯を失ったときの治療法として、入れ歯がもっとも一般的ではありますが、外れたりズレたりなど、使用に不便さを感じる方も少なくありません。


インプラントはしっかり安定感もあり、天然の歯とほとんど変わらない使い心地です。

ズレたり外れたりする心配もなく、しっかり噛むことも問題ないため、食事も美味しく楽しむことができるようになります。


また、歯を失うと顎の骨がだんだん痩せていってしまうのですが、インプラントを埋め込むことで、顎の骨が痩せてしまうことを防ぐ効果もあります。

ただし、高齢になると骨粗しょう症などで骨が弱っている方や、歯周病などに罹患している方も多くなります。


その点は医師の診察をきちんと受けた上で判断することが大切です。

納得できるまでしっかりカウンセリングをしてから、治療を進めるようにしてください。

妊娠中の方

インプラントの治療は、CT検査や手術などの影響を考え、妊娠中は基本的に避けた方が無難です。


通常の歯科治療で使う麻酔薬の量は、妊娠中の体や胎児にほとんど影響はないといわれています。

しかし、通常の治療とは違いインプラントの手術では、麻酔の量も多くなります。

手術後は抗生物質などの服薬も必要となります。


薬の服用のリスクは必ず影響のあるものではありませんが、リスクが全くない、と断言できるものではありません。


また、インプラントの治療は通常、半年から1年程度かかる長期のものとなります。

妊娠中はホルモンバランスの急激な変化など、体調の変化も激しい時期です。


長期の治療は体への負担も大きくなることを考慮し、妊娠中のデリケートな時期は避けた方が安心です。

インプラント治療は、産後、体調も落ち着いてから、あまり負担にならないタイミングで始めることをおすすめします。

持病のある方(全身疾患)

インプラントの治療は、顎の骨に直接歯根を埋め込む外科手術を行います。


全身疾患や持病のある方は、外科手術が体に負担をかけてしまう恐れがあるため、インプラント治療が難しいと判断されるケースもあります。


また、歯茎や骨の状態なども大きく影響するため、注意が必要です。

持病を持っている方は、インプラントの治療が可能かどうかしっかり検討する必要があるため、必ず歯科医師にお伝えください。

糖尿病

糖尿病の方は、体の免疫力や抵抗力が低下しやすく、骨が弱くなりやすい傾向があるため、インプラント治療が難しい場合があります。

そのため、重度の糖尿病でないこと、血糖値コントロールをしっかりできていることなど、治療を始めるためにはいくつかの条件があります。


また、インプラントの治療は、手術後に食事制限が必要な場合があります。


術後、十分な食事がとれないケースもあり、いつも通りにインスリン注射を打ってしまうと血糖値が下がりすぎてしまうなどのリスクが生じます。

糖尿病の担当医と連携して治療方針を決めることが不可欠となるため、糖尿病の方は、カウンセリングの段階で必ず歯科医師に伝えてください。

高血圧

高血圧の方は、治療中に血圧が上昇するリスクを考えて治療にあたる必要があります。


手術の緊張や痛みによって血圧が上がるリスクがあり、また手術で使用する麻酔に血圧を上昇させる成分が含まれている場合があります。

医師の指示通りに治療を続けていない場合、インプラント治療を始められない場合もあります。

血圧の変動による脳や心臓への負担を十分配慮し、治療中に脳梗塞や脳出血などの重い合併症を引き起こさないためにも、主治医との連携が必要となります。


しっかりと血圧のコントロールができた状態でインプラント治療を始めることが望ましいため、まずはご相談ください。

金属アレルギー

インプラントの土台に使われている「チタン」は、ペースメーカーなどにも使われている、体に馴染みやすい素材です。

チタンは金属アレルギーの出にくい素材と言われていますが、インプラントの土台を100%純チタンで作ることは難しいため、絶対にアレルギーを起こさないとは言い切れません。


金属アレルギーを発症するリスクはそう多くはありませんが、念のため事前にパッチテストを受けておくことをおすすめいたします。

歯周病

インプラント治療の前には、口腔内感染のリスクを減らすために、虫歯や歯周病の治療を済ませておく必要があります。


インプラントを埋め込んだ後に、インプラント周辺の歯茎や骨が細菌に感染してしまう「インプラント周囲炎」という合併症が起こることもあります。

インプラント周囲炎の発症リスクを減らすためにも、治療を始める前に歯周病の治療をしっかり済ませて、口腔内の環境を整えておくことが大切です。

骨粗しょう症

骨粗しょう症は、特に更年期以降の女性が罹患しやすく、骨の密度が低下して骨がもろくなる病気です。

骨の密度が低い骨粗しょう症の方は、インプラントと骨が結合するためにかかる期間が、通常よりも長くなります。


また骨粗しょう症の方が治療で服用する、骨の代謝を抑える働きがある薬は、歯茎などの軟組織を作る機能も抑えてしまいます。


そのため、細菌感染しやすくなるというリスクが高くなるので、骨粗しょう症の治療は一定期間中止する必要が出てきます。

骨粗しょう症の方でも、インプラント治療は可能な場合がほとんどですが、まず状況をよく確認する必要があります。

慎重に治療を進めるためにも、まずはご相談ください。

インプラントできない場合の対処法

インプラント治療をするためにも、インプラントを長持ちさせるためにも、十分な骨の厚さや高さが必要となります。


しかし、加齢などによって顎の骨が弱ってきた方や、歯を失ってから長い時間が経過して骨がやせ細っている方は、インプラントを埋め込むことができないケースも少なくありません。

特に上顎の奥歯の骨はもともと薄く、長年入れ歯を使っていた方や重度の歯周病などが原因で、さらに骨が薄くなっている場合があります。

上顎の骨の厚さや高さが十分でない場合、上顎の骨を増やしてからインプラントを埋入する必要があります。


骨を増やす主な方法は、「サイナスリフト」と「ソケットリフト」の2つとなります。

サイナスリフト

上顎の骨がとても薄い場合は、骨をたくさん増やす必要があります。

サイナスリフトは、上顎洞(サイナス)を持ち上げていく(リフト)ように、骨補充材を入れ込み、骨を生成する治療法です。


広範囲の骨を作っていくことができるサイナスリフトは、複数本のインプラントを埋め込むことも可能です。


骨がしっかり生成されるのに通常約半年ほどかかります。

治療に時間がかかることや、手術による負担が大きいため、実際にはソケットリフトの方が多用されています。

ソケットリフト

骨にある程度の厚さがある場合には、ソケットリフトという方法で骨を増やしていきます。

ソケットリフトは、歯が生えていた箇所から移植骨を注入し、少しずつ骨の厚さを増やしていきます。

サイナスリフトのように広範囲の骨を増やすのではなく、部分的に骨を作っていく方法です。


ソケットリフトは、骨を増やしながらインプラントを埋入していくため、治療期間も3~4ヶ月と比較的短く、手術の範囲も小さいため、負担も少なく済みます。

サイナスリフトやソケットリフトのような骨を増やす手術は、とても高度な技術と経験が必要となります。

インプラント以外の選択肢も

ご紹介してきましたように、インプラント治療ではさまざまな病気に配慮しなければなりません。

持病だけでなく、顎の骨が薄かったり足りなかったりすることで、インプラントが難しいケースもあります。

その場合は、前述したような顎の骨を人工的に増やす方法(サイナスリフトやソケットリフトなど)がありますが、高度な技術を要し、手術による負担もさらに大きくなります。


持病をお持ちの方も、顎の骨が足りないために治療が厳しいものとなる方も、まず大切なお体を第一に考え、安心して進められる治療法を選択してください。

失った歯を補うインプラント以外の方法を、いくつかご紹介します。

ブリッジ(架橋義歯)

ブリッジは、失った歯の両隣の歯に橋渡し(ブリッジ)をするようにつないで義歯を支える治療法です。


固定されるため、取り外すことなく使用でき、比較的しっかりと噛むことができます。

使用する材料によっては保険適用ともなることもメリットです。


ただしブリッジは、両隣の健康な歯を削ることになる点が、大きなデメリットとなります。

治療するためには、両隣に歯が残っていることが条件となります。

入れ歯

部分入れ歯は、残っている歯に金属のフックを掛けて、失った部分の歯を補う方法です。

きちんと設計することで、比較的しっかり噛むこともでき、食事や会話で苦労することもほとんどありません。


また、治療期間も短く済むことや、保険適用で治療費を抑えることができることもメリットです。


ただし、フックを掛ける歯に負担がかかることと、掃除がしにくく汚れが溜まりやすいため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

定期的に歯科で歯のお掃除をして、メンテナンスすることをおすすめします。

差し歯(クラウン)

インプラントとよく混同されることが多い差し歯ですが、その構造は全く異なります。

差し歯は、残っている歯根に土台を作り、その上に被せ物をして歯を再建する治療法です。


そのため、自分の歯根が残っていなければ差し歯を作ることはできません。


残っている歯の周りを削って被せ物をする差し歯は、より天然の歯に近いものを再現することが可能となります。

自分の歯を抜かずに残せることもメリットです。


インプラントのような大掛かりな手術の必要もなく、治療期間も短く済み、比較的治療費もかさみません。

ただし、歯を削って差し込む治療法のため、歯が薄くなり、将来的に根本が割れてしまうなどのリスクはあります。


差し歯は、保険が適用される治療と、保険適用外のものがあります。

それぞれのメリットやデメリットをしっかり把握した上で、ご自身にとって最適な治療法を選ぶようにしましょう。

綿密なカウンセリングと無理のない選択を

インプラント治療では、まず治療前のカウンセリングがとても重要です。

持病を持っている方は、内科などの主治医と連携して持病をコントロールしたり対策を取ることで、インプラント治療をすることができるケースが多くなります。


思わぬ持病が、インプラント治療にはトラブルの原因となることがあるため、持病をお持ちの方はまず担当医にご相談ください。


インプラントはメリットも多い魅力的な治療法ですが、難易度の高い治療法です。

何よりも治療を安全に進めることを第一に考え、インプラント治療をおすすめできない場合もあります。

ブリッジや入れ歯、差し歯など、他の治療法ともしっかり比較して、患者様にとって無理のないベストな治療法を選択していただきたいと思います。


インプラントや入れ歯、ブリッジでお悩みの方は「なすデンタルクリニック」まで!

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